冷たい風が心にまで沁みて・・・
太陽の日差しもさほど暑さを感じられず、
風の冷たさが毛穴から体内に刺さって心まで冷たくなってしまいそう。
こんな季節はハーブティーを飲んで乗り切りましょうね。
今のこの季節に多い症状のひとつに「季節性感情障害」があります。
この時期だけの気分の落ち込みをいうのですが、
ここからうつへ発展しかねない自体を招く場合もあります。
「前向きな気持ちになれない」「自分を否定してしまう」
「何をやるにも億劫な気分になってしまう」
「人と会うのがいや」「話しかけられるのがいや」
「疲れやすい」「食欲がない」
・・・など感情や症状の表れ方も人それぞれ。
でもこれ、怠け病ではなく、立派な脳の病気なんです。
一般のうつと違い、一定の季節にのみ症状が出ます。
その時期以外は健康そのものなので、怠けてると勘違いされやすいんですね。
私の友人にも季節性感情障害に悩んでいる人がいます。
彼女はイタリアン料理がとっても上手。
私は、この季節になると彼女にあるプレゼントをします。
それはオリーブオイルを使って作るセントジョンズワートの浸出油。
料理に使ってもらうためです。
セントジョンズワートが感情に働きかける成分の中心は、
ジアンスロン類のヒペリシンとハイパーフォリン。
セントジョンズワートの浸出油をつくると、
色が赤茶色(暗赤色色素)になります。これがヒペリシン。
辛い季節を少しでも短く、そして症状を軽くできれば・・・
そんな切なる願いとともにプレゼントしています。
・・・しかし本音は・・・
彼女の辛い時期をできるだけ短くし、
早く美味しいイタリアンを食べさせてもらいたいから。
・・・笑ってやってください・・・
セントジョンズワート
医学の父といわれるヒポクラテスは紀元前400年頃の登場人物ですが、
この時代にすでに「うつ」という病気を皆に知らせていました。
ヒポクラテスが提唱した「体液病理説」では、
「人の体内には血液、黒胆汁、黄胆汁、粘液の4種類の体液が流れていて、
そのバランスが崩れたときに病気が起こる」とされています。
それによると、
血液は心臓で作られ、血液の多い人は楽天的。
粘液は脳で作られ、粘液の多い人は鈍重。
黄胆汁は肝臓で作られ、黄胆汁の多い人は気難しい。
黒胆汁は脾臓で作られ、黒胆汁の多い人は憂鬱。つまりうつになりやすいってこと。
黒胆汁はメランコリア(melancholia)と呼ばれていて、
これが憂鬱の英語、メランコリーの語源とも言われています。
やっぱ凄い人なんだ・・・ヒポクラテスって。
ところで、うつは年々深刻化するばかり。
「社員がうつ病になって出社できなくなる、または長期休暇をとる」
「得られるはずだった所得がうつが原因で自殺してしまい、得られない」
などなど、うつ病が原因で経済に与える損失は、年間2兆7千億円(2009年調べ)といわれている。
これに、うつ病にかかる医療費などを加えると、この金額では済まないということに。
優秀な人材が命を絶ってしまう・・・
これは一企業だけの損失ではなく、日本という国の損失に他ならない。
人は皆、優秀な人材なのです。
生活習慣病をはじめとして「予防」ということがいかに大切か・・・
個人だけでなく、もっと国が真剣に「予防」に取り組むべきですよね。