私はできるだけ薬やサプリメントのお世話にならず
毎日の食事で恒常性が維持できればいいと思っている。

「薬食同源」
中国から日本にやってきたこの言葉が示すとおり
食が養生の源であり、
薬かのように食材を丁寧に選ぶ必要があると思う。

できるだけ食品包装がないものを購入し
食材の説明が要らない、
自然に近いものを口にしたいと思っている。

そうは言っても
「欲」に負けてしまうことも度々。
飲み物でカロリーを摂ってしまったり
パッケージの裏に四の五のと添加物の名前があるものを口にしたり。

ストレスが溜まってくると
そのような傾向があるようなので
できるだけストレッサーから早めに離れたいとも思っている。
(しかしながら、今年の4月から民生委員をやらされるはめに)

健康食品という言葉は
私が子どもの頃から耳にしていた。
「体に良さそうな・・・?」イメージはある。
その後
サプリメントなどというカタカナの
形状は薬に似た商品が出回るようになった。

国の対応が後手に回り、
健康食品に対する規制があやふやなまま
あたかも「特別な商品なんです」的に
キレイなパッケージに入れて、
口の上手い営業マンに勧められて
うっかり購入してしまう高齢者の方が気の毒で仕方ない。
アメリカではダイエタリーサプリメント
ヨーロッパではフードサプリメントとして
法規制がなされている。

成分的に一般食品と違いが全くない「ただの食品」を、
錠剤にしたり
カプセル剤にしたりしてるだけのものも多い。
それでも日本では
メーカー側は何の処罰も受けない。
それもそのはず、
「健康食品」は一般食品で
「薬」ではないのだから。
商品説明の際に
「△△に効く」などと言ったらアウトだけど。
だって
「効く」とは「効果効能」があるということで、
本来
医薬品以外には使えない言葉なのだから。

法律の話に戻そう。
日本では
健康食品を定義づけするのではなく、
国が新たな枠組みを作った。
それが「保健機能食品制度」である。
確かに
「どこからどこまでを健康食品とするのか」
線引きはとても難しそうだ。
国も賢いなぁ。と感心したこともあった。
が、しかし。。。

今回の〇〇製薬さんの紅〇事件で
日本人が保健機能食品制度について、
さらに
サプリメントについて、
あまり知識を持っていないことが露見したように思う。
利用していた人の入院患者数や相談件数がニュースで流れる裏で
どんな人があの商品を利用していたのかがとても気になった。

保健機能食品制度では
大きく
①一般食品
②特定保健用食品、トクホ(条件付きトクホなるものもある)
③栄養機能食品
④機能性表示食品
に分けている。

もともと国が国民に
「お口に入れてもいいよ」と許可しているのは
「医薬品(医薬部外品も含む)と「食品」。
でも食品はとても幅の広~い言葉なので、
消費者が何を選んだら良いかを考えることができるように
ある程度の「目安」代わりに
保健機能食品制度を策定したようだ。
ただそれだけではダメだったようで
①~④の違いについて教育する必要があったのではないだろうか。
特に
③の機能性表示食品がスタートした2015年以降
消費者の「誤解」が著しくなったように思う。
機能性表示食品は、
企業側が機能性を商品のパッケージに表示しているだけで、
国がその機能性を認めているわけではない。
国が認めているのは特定保健用食品。
そのトクホだって
機能性を認めているだけで
効果効能を認めているわけではない。
なぜならトクホも食品だから。

昔から
「日本人は医者と仲がいい」と言われるほど
医師の言うことを聞く国民性があるように思う。
と同時に
「医者に説教されるのが苦手」という人も多いのだろう。

病院で行う検査は、
「病気を探す」検査なのだから、
たとえそれが血液検査であろが、
数値が引っかかったのなら
セーフティーゾーンを維持できるように
医師に相談するのが正しい方法。
また
人間ドックで
グレーゾーンという結果が出たのなら、
まずやることは
食事内容の改善であって
決してサプリメントを探すことではない。

「ある病気の父親は誰かわからないが、
母親は必ず間違った食事である」
18世紀か19世紀のドイツ人記者の言葉。
私はこの言葉に感銘を受け、肝に銘じている。

食事で病気かその一歩手前になったのなら
食事で改善しよう。
よりによって
機能性表示食品で改善しようとするのは「もってのほか」
だと私は思っている。