こんばんは
今回は少し真面目にハーブについて語ります。
ハーブのレッスン中に
「妊婦が飲んではいけないハーブは何ですか?」
と、質問されることがあります。
正直、一番困る質問です。
ハーブが私たちの心や体に効くしくみは
周知のとおり、ハーブが持っている成分によるものです。
しかし、その成分が体に入った時の効果は人それぞれ。
なぜなら、人の体内環境はすべての人が同じではないからです。
Aという成分に敏感な人は効果が表われるのが早いかもしれませんし、
耐性を持っている人はもしかすると効果が表われにくいかもしれません。
妊娠中の方でも同じことが言えるのではないでしょうか?
「メディカルハーブ安全性ガイドブック」では
妊婦不可の記載のあるハーブも少なくありません。
レッスン中に受けた質問としてお答えするには有り余る数です。
一つ一つ列挙するのは難しい。

私は担当するレッスンはメディカルハーブ。
その有用性を皆さんに知ってもらうレッスンです。
つまり、当然のことながら「ハーブありき」のレッスンをします。
でも、少し頭を冷やして考えて頂きたいのです。
どうして妊婦がハーブを摂取する必要があるのか・・・を。
日本メディカルハーブ協会がハーブを推奨する目的の一つに、
「健康の維持増進(美容も含めてだと思います)」があります。
妊娠中には「健康の維持増進」よりももっと大切で優先しなければならないことが
あるのではないでしょうか?
それは、母体と胎児の「安全」だと思いませんか?
先にもお話したとおり、ハーブの効果は人それぞれ。
たとえ「妊婦不可」と注意がなくても
私は妊娠中の方にハーブはお薦めしません。
なぜなら、
そんなリスクを冒してまで妊娠中にハーブを摂取する必要性を感じないからです。
とはいえ、レッスン中の質問には
立場上前向きにお答えしなければなりません。
・・・しかし・・・残念ながら・・・
「メディカルハーブ安全性ガイドブックで調べてみてください」
とお答えするのが精一杯です。
・・・ん~残念。
ご質問頂いたとおりにいくつかハーブを列挙していく方が
生徒さんも満足されるだろうし、角が立たずに済むかもしれません。
でも、ハーブは医薬品ではないし、処方箋が必要な訳でもないので、
摂取するかどうかは、その方の自己責任になる訳です。
妊婦不可のハーブについて質問される方は、
お身内に妊娠中の方がいらっしゃるケースが少なくありません。
万が一、何かあってからでは遅いですよね。

ハーブのことばかり学ぶ環境の中って、
よくよく考えると異様なわけで・・・
時々深呼吸して常識と照らし合わせることも必要ですね。