秋も深まり始め・・・
と、言いたいところですが。。。
本日の予想最高気温は25度を上回るそうです。
「昼も夜も涼しい」といえるのはもう少し先になりそうですね。
植物は正直です。
人間はお世辞も言うし、自らをも欺く。
しかし植物はとても自然に正直です。
暦の上では秋でも、気温が秋にならないと彼岸花は咲きません。
な~んて、植物学を語るつもりはありませんが・・・
今日はウコンのお話。
昨日エーザイさんの薬草園でウコンの花を見つけました。


花といっても、これはまだ開花とまではいえません。
これからてっぺんが白くなってユリのような花を咲かせます。
葉が立派なのでこのような花を咲かせるのも納得!
ウコンには「春ウコン」と「秋ウコン」がありますが、
今の季節に開花しているこの種は秋ウコン。
学名が違うのでは?と思いませんか?
「longa」で学んだ人も多いのでは?
実はこの「longa」が他種と紛らわしいということで、
1918年にValetonという人が「domestica Valeton」を提唱したとか。
「domestica」とは家事の意味。
この当時、家庭菜園で多く栽培されていたことから名づけたそうですよ。
実はウコンは世界中で50種以上見つかっているんです。
日本でよく見かけるのはこの秋ウコンと春ウコン、そしてガジュツ。
ガジュツというのは別名を紫ウコンといいます。
これら3種では含有成分も違うんですよ。
春に花を咲かせる春ウコンは、学名に”aromatica”が付くように、
精油成分が多いのが特徴です。
ターメロン、1.8シネオール、αークルクメン、カンファーなどを含みます。
専ら芳香性健胃剤に使用されるようです。
しかし生産量が少ないため重宝されています。
秋ウコンは精油成分は少ないものの、色素成分であるクルクミンは
春ウコンの比ではありません。
カレーでおなじみのターメリックは秋ウコン。
あの濃い黄色です。Curcumaとは黄色を意味する言葉。
食品の着色によく使われていて、たくあん、マーガリン、チーズなどにも。
精油成分、クルクミンともに強い抗酸化作用をしめし、
抗がん作用(特に大腸がん)としても有名。
紫ウコンはクルクミンを含有していないため、根茎の切断面が
黄色ではなく、紫色。紫ウコンの名の由来です。
紫色している理由は、含有成分にアズレンを含んでいるせいでしょうか・・・?
日本では屋久島あたりで採れるようです。
以前テレビでダイエットに良いと紹介されたそうです。
どのウコンも通経作用があるので妊婦不可。
番外編として沖縄ウコンも紹介しておきましょう。
沖縄の人は地元で採れるウコンのお茶をよく飲むそうです。
本土の人よりも沖縄の人は、
ウコンに限らず薬草茶をよく飲むそうで、
これが長生きの秘訣かも?
沖縄ウコンは「うつ」に良いとのこと。
肝臓の機能がよくなれば、うつも良くなるという理屈。
おそらく沖縄ウコンはクルクミン含有量がとても多いのでは?と想像します。
ウコンは妊婦さんの他にも注意が必要な方が。
「詰まる病気」の方、例えば
胆道などの障害がある方、胆石の方も使用不可です。
肝臓が丈夫になれば血液がきれいになります。
血液がきれいになれば細胞が若返ります。
全身の細胞が若返れば見た目も若くなります。
つまりアンチエイジングにもいいというわけです。
アンチエイジング・・・とても魅力的な言葉ですよね。