最近ビールがおかしなことに・・・
キリンさんから発売されたビール「休む日のAlc.0・00%」。
アルコール分0%なだけでなく、
肝臓の働きを助けるアミノ酸「オルニチン」を配合。
(オルニチンはタンパク質を構成する一般のアミノ酸とは少し違う
 ところからくるアミノ酸なので念のため)
・・・?
アルコールを含有しないことで肝臓を休ませる商品かと思いきや、
肝臓の働きまでサポート?
最近TVでも取り上げられているオルニチン。
これはアミノ酸の1種。
皆さんもご存知のように、肝臓は生体の化学工場。
主な働きは3つ
①栄養素の分解
②栄養素の合成・貯蔵
③解毒
代謝の過程でミトコンドリア内で発生する二酸化炭素と毒素であるアンモニア。
これらを解毒し、尿素にして体外へ排出するサポートをオルニチンがするらしい。
自然界では「しじみ」が最も多く含有し、一般食品にはあまり含有されていないとのこと。
時代劇の1シーンで
おかもちを担いだ商人が「しじみ~、しじみはいらんかね~」
なんて見たことありませんか?
昔から日本には「しじみは寝汁に良い」といわれる言い伝えがあったそう。
明の時代の「本草網目」にも
『しじみは酒毒、黄道を解し、目を明らかにし、小便を利し、
 脚気、熱気、湿毒を下す』と書かれている。
以前TVで東京の新橋ガード下のお店では
お客へのサービスとしてしじみ汁が出されると報道されていました。
その頃はしじみの何がいいのかについては語られていなかったが、
最近は「しじみ」よりも「オルニチン」をフォーカスしている記事が多い。
科学の進歩とともに「言い伝え」が単なる「迷信」でないことが立証され始めている。
このしじみもそのひとつ。
日本人はとかく科学的なエビデンスに弱い。
日本には古くから受け継がれている「言い伝え」がとても多い。
昔から「良い」とされているものには、それなりの理由があると、
この歳になってやっと素直に思えるようになった。
『おばあちゃんの知恵袋には歴史の裏づけがある』
科学はそれを証明しているだけに過ぎない。
新たなものを見出しているわけではないのだ。
科学の得意分野である「白い薬」を作るという行為は
医薬品だけに限らずサプリ業界をも振り回している。
「しじみを毎日摂る」よりも「オルニチン」を摂取した方が早い
・・・とばかりに、オルニチン配合のサプリが急増している。
このビールもその波に乗った商品といえるであろう。
肝臓は「沈黙の臓器」と言われるように、症状が出にくい。
しかし肝臓はよほど悪化していない限り、
休ませれば自ら回復する臓器でもある。
「百薬の長」といわれるような飲み方をしていない人は
定期的な「休肝日」を設けることをオススメしたい。
ただ休肝日は一日だけでは効を奏しない。
1週間に一度の「連続2日休肝日」の実施を提案したい。
キリンさんの「休む日のAlc.0.00%」の
アルコールをゼロにして肝臓を休ませるだけでなく、
肝臓をサポートする成分を入れてみるという発想には敬服する。
なんて消費者のことを考えている商品なんだろう。
いっそのこと、ビタミンやミネラルも入れて「栄養機能食品」にしては?
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そのうち「トクホ」を取得するビールが出てくるのではないだろうか?